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友人捜索の進捗が気になる

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[選択肢] ・友人捜索の進捗が気になる ・クマの原因を聞いてみる [プレイヤー]イブさんはまだ例のお友達さんを探してるんですか? イブさんは首を横に振ると、努めて笑ってみせた。 [イブ・クリス]はい。でも心配いりません。絶対探し出してみせます。 [プレイヤー]てっきりお友達さんの居場所を知っているものかと……その様子だと違うみたいですね? [プレイヤー]あなたの同僚さんも、彼女がどこにいるかは……? [イブ・クリス]彼は絶対知っています。でも聞けません。なぜなら……はは、私自身も、リリィを探すため家出少女になってしまったもので。 [プレイヤー]リリィ? それが彼女の名前? [-]リリィさんのことを話す時のイブさんは、目がキラキラ輝いて、元気いっぱいだ。きっと本当に仲良しなんだろうな。 [イブ・クリス]はい。リリィ・ド・アーク、私の一番の友達です。私が今回一飜市に来たのも、彼女を捜すため。会えた暁にはきっちり再教育して、彼女と一緒に帰ります! [イブ・クリス]そうだ、リリィの写真があります。彼女はものすごい美人でして~……あ、これですね。 [-]イブさんはスマホの画像フォルダから写真を呼び出し、目の前に差し出した。 [-]見た感じ十数年ほど前の写真のようだ。イブさんはまだ髪が長く、隣には一人の金髪の修道女が座っている。年齢はまだ幼く、柔らかくて曇りのない輝きを放っているかのようだ。 [-]人は、年月によって何かしら変わっていくものだけど、こんな目を見張る美貌の金髪の女性は、一度見たらなかなか忘れられないな。 [イブ・クリス]この写真は、私が職場を出る前のもので、ツーショットの中では一番新しいです。写真を撮った時、私の身体には、ちょっと……問題がありまして、リリィにすごく心配されたものです。ですが、どうしてあの子はわからなかったのでしょうか。何も言わずに出て行ったりなんかしたら、私だって同じように心配するに決まっています。 [プレイヤー]何か人には言えない事情があるとか……? [イブ・クリス]貴方もそう思いますか? 私も、皆にリリィは理由もなく出ていくような子じゃないって訴えました。しかし、誰も信じてくれず……むしろ、リリィは教会に、北国に背いたのだと、口々に噂しておりました。私からしたら、そんな与太話のほうが信じられません。あの子が他の誰よりも、あの北の地を愛しているのを知ってますから。 [イブ・クリス]あ……ごめんなさい。あなたを引き留めて、つい話し込んでしまいました。 [プレイヤー]大丈夫ですよ、気持ちはわかりますし、出来る範囲でよければお手伝いします。リリィさんのような人物がいないか、これからは周囲をよく見てみますね。 [イブ・クリス]本当ですか? プレイヤーさんは本当にいい方です。聖なる星さまのお導きに従い、このカフェに来て正解でした。あなたは、あの方がおっしゃっていた「運命の人」に間違いありません。 [プレイヤー]あはは、持ち上げすぎですよ。ところで、「聖星さま」という人は、未来予知でも出来るんですか? [イブ・クリス]聖星さまは、聖デクレタム教会の「三聖」のうちの一人で、未来を見通す力をお持ちの方です。 [プレイヤー]じゃあ、どうして直接リリィさんの居場所を教えてくれなかったんでしょう? [イブ・クリス]聖星さまも試されたのですが、この一飜市のあたりは神秘的な力に覆われており、外から見通すのは難しいと。そこで私は一飜市にこっそり乗り込み、自力でリリィを捜そうとしたのですが……一飜市は広すぎて……。 [プレイヤー]このツーショット写真、よかったら私にくれない? 助けると言ったからには、実際に行動しなくちゃね。周りの人に聞いて回れば、会ったことある人がいるかもしれないし。 [-]イブさんはありがとうと言い、先ほどの写真を送ってくれた。画面の中のイブさんは、とても楽しそうに笑っている。現実の世界でも、早くリリィさんを探し出して、こんな笑顔になれたらいいのにな。 [-]手伝うよと言ったからか、イブさんの緊張はだいぶ和らいだみたいだ。そこで私は、イブさんにコーヒーへの再チャレンジを勧めた。ただ、前回の教訓を活かして、今回はルイボスティーラテを作ってみようと思う。その名の通り、主な成分はルイボスティーとミルクだ。 [-]理由がわからないが、大体のカフェってこういうカフェインレスのメニューも「コーヒー」のカテゴリーに入ってるから、イブさんにはちょうどいいかもしれない。 [-]私はこっそりと「エテルニテ」オリジナルメニュー――「ラテ(牛乳ベースのドリンクです!)」と書いてある――を隠し、イブさんに優しい嘘……そう、ある意味では嘘ともいえないような嘘をつこうと考えた。 [-]イブさんはご満悦だった。「コーヒー」を飲み切っても、酔っぱらわなかったお陰で、自身の戦闘力が上がったと実感したからだ。次に来たときは、他のカフェインレスの飲み物を出してみよう。 [-]にぎやかな一日が過ぎ去った。自宅に帰ってきて、イブさんとの約束を思い出したところで、突然ひらめいた。私の周りで人探しにうってつけな人物、それは一姫では? 魂天神社の巫女として、毎日たくさんの人に会っているはずだし。明日、バイト終わりに聞いてみよう。