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A-37の代わりにデリバリーに行く

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[選択肢] ・A-37の代わりにデリバリーに行く ・店内業務を続ける [-]何でも数をこなせば慣れてくるものだ。デリバリーの仕事についても、多少わかってきた。同じ客、同じ住所への配達ならなおさらだ。私はA-37の目の前で手を振ってみせ、彼の注意を引くと、慣れた手つきでデリバリー用バッグを持ち上げた。 [プレイヤー]充実した一日は誠実な労働から! 誠実な労働は明るい気持ちから、ってね。今日のデリバリーも私に任せて。 [A-37]問題ない、俺が…… [プレイヤー]うーん、どうしてもって言うのなら……ゴホン、これは雇い主の命令です。 [-]私が突然雇用主としての権限を持ち出してくるとは思ってもみなかったようで、A-37はちょっとぽかんとした。そしてすぐに、私が彼の緊張を和らげるために冗談を言っているとわかったらしい。 [A-37]俺は君を見くびっていたようだ。確かに、君の能力をもってすれば、デリバリーの一つや二つ造作もないだろう。では、頼んだぞ。 [-]聞き間違いじゃなければ、A-37も私に冗談で返したよな?……A-37、進歩したなぁ。 [-]見慣れてしまった透かし彫りの金属製のドアの前に立ち、思わず感慨にふける。こんなに早くサターンさんと再会することになるとは、昨日の私は全く思っていなかった。 [-]サターンさんは前回と同様に、呼び鈴が鳴るとすぐに門を開け、私の前に姿を現した。 [サターン]私の予想した通り、今日のデリバリーも君の担当だったようだな。 [プレイヤー]そうですよ。どうぞ、サターンさん。ご注文の品です。 [-]サターンさんは、私が手に持っている袋を受け取り、中を覗き込んで、2杯のオレンジソーダがしっかりと固定されて入っているのを確認した。 [プレイヤー]今日のご注文はオレンジソーダおふたつでしたが、昨日のお客様がいらっしゃるんですか? [サターン]うむ、確かに客人ではあるが、かの者ではない。もし君に時間があるようなら、アフタヌーンティーをご馳走したく思うが、いかがだろうか? [-]意外な誘いと言うべきか、いや意外でもないのか……しかし、昨日約束したし、二度も断っては明らかにマナー違反だ。私は頷き、サターンさんにフラワーガーデンへと案内された。 [-]見たところ、テーブルクロスは鮮やかな色のものに換えられ、ケーキスタンドには私がよく食べるお菓子の量がやや増やされている。テーブルの上に飾られた花は、昨日の百合からピンクのバラになっていた。 [-]淡い香りをふりまく花弁の上には水滴が流れ、陽光を浴びて虹色の輝きを放ち、見る人の心を楽しませる。言うまでもなく、サターンさんは本当に思いやりに溢れた人だ。 [サターン]昨日の出会いも素晴らしかったが、ばたついていて、きちんとおもてなし出来なかったからな。今日は君に楽しいひと時を過ごしてもらいたい。 [プレイヤー]つまり……私のために、今日のアフタヌーンティーを準備して頂いたということですか? デリバリーに来るのは私じゃないかもしれない、とは考えなかったんですか? [サターン]ハハハ、昨日の会話が大変愉快だったからな。君のほうも、もう一度私の所に配達に来たいと思ってくれるだろう、そう思ったんだが……違ったかな? [-]たとえ、A-37がデリバリーを嫌がったのがことの発端だったとしても――ただしそれはその通りなんだけど――私は確かにサターンさんとの交流をとても楽しんでいたので、彼のところならまたデリバリーに来てもいいなと思っていた。 [プレイヤー]違わないです。でも……「エテルニテ」では短期アルバイトで働いてるだけなんです。何日かしてバイトが終わったら、デリバリーにも来られなくなります。 [サターン]それは大変残念な知らせだ。君とのおしゃべりを非常に楽しみにしていたからな。君からは、土地柄というか……この街ならではの空気が非常に強く感じられる。だから君と話していると、私もこの街への理解を深められるのだ。 [プレイヤー]えっ? そういうことなら……私、けっこう長いこと一飜市にいますし、100%とはいきませんけど、この街の情報ならそこそこ入ってきますよ。 [サターン]ならば……今私が直接君にこの街への疑問について尋ねても、失礼には当たらない……ということでよいかな? [プレイヤー]ええ、大丈夫です。 [サターン]ありがとう。では少し考えさせてくれ……そうだ、最近しばしば「一飜市には四貴人がいる」という話を耳にするのだが、君は何か知っているかね? [-]四貴人かぁ……。私もあまり知らない。西園寺一羽さんは知ってるけど、他の三人は、まだ顔すら見たことがない。西園寺さんにしても、彼女から聞いたことは、彼女自身についてと「西羽流」の道場のことだけだ。四貴人になったいきさつなんかは、私には話さなかった。 [-]あとは、盛大に開催される、かなりアツい麻雀大会の噂があったな。なんでも、最後に行われる決勝戦は、一般公開もされないらしいとか……。私は言葉を選びつつ、知っていることを伝えた。 [プレイヤー]四貴人の伝説は、一飜市の人間なら誰でも知っています。でもほとんどの人が知ってるのは、魂天神社の麻雀大会でその称号を勝ち得たらしい……ということくらいです。 [サターン]ふむ……皆、やはりその程度しか知らんのか。そんな大会があったかどうかさえ怪しくなってくるな、ハハハ。 [プレイヤー]あるいは……より詳しい事情を知っている人に訊いてみるとか……。 [-]私の脳裏に二階堂美樹さんが浮かんだ。四貴人に関する伝説は以前彼女から聞いたものだし、先の大会では現場にもいたはずだ。 [サターン]ほう? その人物について詳しく聞いてもいいかな? [選択肢] ・サターンがなぜ四貴人に興味を持つのか気になる ・サターンに知っていることを教える