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ポンしない

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[選択肢]
・五筒をポンする
・ポンしない
[プレイヤー]どう見ても釣りの五筒だし、今の手牌じゃポンしても聴牌できないし、リスクを負う必要はないな。
[一姫]チーにゃ!
[-]と思い見逃したら、一姫はウマウマとその五筒をチーした。一姫って本当に何考えてても顔に出るタイプなんだなぁ。
[ワン次郎]一姫、全世界がお前が聴牌したのがわかったワン。
[一姫]それがどうしたにゃ〜!
[-]でもそんな一姫の笑顔も虚しく、次の巡目で上家に放銃した。
[一姫]にゃ……もう麻雀いやにゃ……どうしていっつも私ばっかりにゃ……。
[ワン次郎]貪欲すぎるからだワン。
[若い女性]ちょうどいい時間ですし、お先に失礼いたします。皆様、またお会いしましょう。
[-]女性雀士を見送りながら、そういえばワン次郎に用事があることを思い出した。いつの間にか麻雀に夢中になっていた……恐るべし、麻雀の誘惑。
[プレイヤー]ワン次郎、この写真の金髪の女性知らないか見てみて。あ、でも十何年前の写真だから、今はもっと大人っぽいかもしれない。
[-]写真をワン次郎に渡したら、ワン次郎が急に立ち上がった。
[ワン次郎]これ北原リリィじゃねぇか! ……よく見たら今よりはだいぶ若いけど、面影が全く一緒だワン。
[プレイヤー]北原?
[ワン次郎]そうだワン。四貴人の一角、北原リリィ。でも最初に神社に来た時はド、ド……なんだっけ……。
[プレイヤー]リリィ・ド・アーク?
[ワン次郎]そうそう、よく覚えてないが、確かそんな名前だったワン。あいつになんか用事か? こういうのもアレだけど、結構ぶっ飛んだ女だったワン……。
[プレイヤー]私たちが用事があるわけじゃないんだけど、彼女のお友達さんが北国からわざわざこっちに来て彼女を探してるんだ。
[-]ワン次郎は言葉を選びながら口を動かした。
[ワン次郎]あの女の友達か……、もしかして同じ変態的な打ち筋なのかワン……。
[プレイヤー]うーん……まだ一緒に打った事ないしわからない。でも明るい人だったから、打ち筋もそんな感じなんじゃないかな。
[ワン次郎]まぁとりあえず、その北原リリィに用があるなら探すのは難しくないと思うぜ。友達、あいつが名前を変えたのがわからなかったのかワン。
[プレイヤー]で、今どこにいるのか知ってる?
[ワン次郎]シスターだし、もちろん修道院だワン。ちょっと住所を書いてやるワン。
[-]ワン次郎は北原リリィさんの住所を書き留めて、また他の人と麻雀を打ちに行った。この住所は……北の郊外にある、一飜市屈指の修道院、聖シーベルト修道院らしい。明日イブさんがエテルニテに来たら教えてあげよう。
[-]イブさん、リリィさんと出逢えたらどんな感動的な再会シーンになるんだろう……物語のように抱きしめ合うのか、それとも長年ぶりでお互いに遠慮してしまうのか……つい思いを馳せてしまった。
[-]でも、ここは一飜市だし、願いが叶う場所だし。絶対にハッピーエンドが待ってるに決まってる。